レコード評議会

お気に入りのレコードについてのあれこれ

Heroes And Villains / The Beach Boys【US盤(モノラル)】

今回の「レコード評議会」は前回からの続き。

 

 

前回こんなことを書いた。

 

ビーチ・ボーイズのアルバム「スマイリー・スマイル」はモノラル・ミックスのみしか作られず、ステレオ盤は全て擬似ステレオだった。

 

それをモノラル針モノラル化したら、普通にモノラル盤として良い音だった。

 

… だが、本当にモノラル盤の音と変わらないのか?

 

 

ということで、この盤と聴き比べてみた。

 

 

The Beach Boys

Heroes And Villains

US盤(Scranton Pressing)(1967年)モノラル

Brother Records

1001

SideA:45-57020-F1 #3   /IAM\(△の中にIAM)

SideB:45-57021-F3 #2   /IAM\


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A:Heroes And Villains

B:You're Welcome

 

アルバム「スマイリー・スマイル:Smiley Smile」のA面1曲目である "Heroes And Villains:英雄と悪漢" のシングル盤。

 

 

まずはこのシングル盤のデータを簡単に記しておくと…

 

アルバム「スマイリー・スマイル」の先行シングル(リード・シングル)で、モノラルでのリリース。

 

  リリース日

  1967年7月31日:シングル "Heroes And Villains:英雄と悪漢"

  1967年9月11日:アルバム「スマイリー・スマイル:Smiley Smile」

 

本来はこの様なピクチャースリーヴが付いている。

(前の持ち主が無くしてしまったため、手元には無い。)


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レーベルはBrother Records。グループ自身が設立したレーベルで、最初のリリースがこのシングル盤。製造と配給は従来通りCapitol

 

キャッシュボックス(Cashbox magazine)の広告

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デッドワックスを見ると「/IAM\(△の中にIAM)」が刻印されている。つまり Capitol / Scranton Pressing(Capitolのペンシルベニア州スクラントン工場でのプレス)ということ。

 米国Capitolのレコードプレス工場

 

 

ということで、"Heroes And Villains"の聴き比べをしてみた。

 

王道:モノラルのシングル盤をモノラル針で聴く

 

邪道:アルバム「スマイリー・スマイル」のステレオ盤(擬似ステレオ盤)をモノラル針でモノラル化して聴く

 

 

王道 vs 邪道、その結果は…

 

カッティング・レベルはシングル盤の方がやや高いが、音圧に大きな違いは無い。

 

複雑なコーラスや特徴的なシアター・オルガンの音など、その響きや色合いに違いは感じられない。

 

音の鮮度についてもほとんど差は無いむしろアルバムの方が良いのではないかと思うほど)

 

 

結論:ほとんど変わらない。

 

 

ということで、「スマイリー・スマイル」のステレオ盤擬似ステレオ盤)は、我が家ではモノラル盤として生きることとなるのであった…

 

まあ、邪道ではありますが、音が良ければ全て良し

 

 

TO BE CONTINUED …