今回の「レコード評議会」は前回からの続き。
前回こんなことを書いた。
ビーチ・ボーイズのアルバム「スマイリー・スマイル」はモノラル・ミックスのみしか作られず、ステレオ盤は全て擬似ステレオだった。
それをモノラル針でモノラル化したら、普通にモノラル盤として良い音だった。
… だが、本当にモノラル盤の音と変わらないのか?
ということで、この盤と聴き比べてみた。
Heroes And Villains
US盤(Scranton Pressing)(1967年)モノラル
Brother Records
1001
SideA:45-57020-F1 #3 /IAM\(△の中にIAM)
SideB:45-57021-F3 #2 /IAM\
![f:id:Custerdome:20250107192643j:image f:id:Custerdome:20250107192643j:image](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/C/Custerdome/20250107/20250107192643.jpg)
![f:id:Custerdome:20250107192647j:image f:id:Custerdome:20250107192647j:image](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/C/Custerdome/20250107/20250107192647.jpg)
A:Heroes And Villains
B:You're Welcome
アルバム「スマイリー・スマイル:Smiley Smile」のA面1曲目である "Heroes And Villains:英雄と悪漢" のシングル盤。
まずはこのシングル盤のデータを簡単に記しておくと…
アルバム「スマイリー・スマイル」の先行シングル(リード・シングル)で、モノラルでのリリース。
リリース日
1967年7月31日:シングル "Heroes And Villains:英雄と悪漢"
1967年9月11日:アルバム「スマイリー・スマイル:Smiley Smile」
本来はこの様なピクチャースリーヴが付いている。
(前の持ち主が無くしてしまったため、手元には無い。)
![f:id:Custerdome:20250107204857j:image f:id:Custerdome:20250107204857j:image](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/C/Custerdome/20250107/20250107204857.jpg)
![f:id:Custerdome:20250107204854j:image f:id:Custerdome:20250107204854j:image](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/C/Custerdome/20250107/20250107204854.jpg)
レーベルはBrother Records。グループ自身が設立したレーベルで、最初のリリースがこのシングル盤。製造と配給は従来通りCapitol。
キャッシュボックス(Cashbox magazine)の広告
デッドワックスを見ると「/IAM\(△の中にIAM)」が刻印されている。つまり Capitol / Scranton Pressing(Capitolのペンシルベニア州スクラントン工場でのプレス)ということ。
ということで、"Heroes And Villains"の聴き比べをしてみた。
王道:モノラルのシングル盤をモノラル針で聴く
邪道:アルバム「スマイリー・スマイル」のステレオ盤(擬似ステレオ盤)をモノラル針でモノラル化して聴く
王道 vs 邪道、その結果は…
カッティング・レベルはシングル盤の方がやや高いが、音圧に大きな違いは無い。
複雑なコーラスや特徴的なシアター・オルガンの音など、その響きや色合いに違いは感じられない。
音の鮮度についてもほとんど差は無い(むしろアルバムの方が良いのではないかと思うほど)。
結論:ほとんど変わらない。
ということで、「スマイリー・スマイル」のステレオ盤(擬似ステレオ盤)は、我が家ではモノラル盤として生きることとなるのであった…
まあ、邪道ではありますが、音が良ければ全て良し。
TO BE CONTINUED …