B-SELSに行ってきた。
前回訪問したのは12月だったので、3ヶ月ぶりだ。
そう、前回唐突にビートルズを採り上げたのは、シーズン10への序曲だった訳です。
Rarities / The Beatles【UK盤】 - レコード評議会
この記事もB-SELSの日記(2025年3月8日の日記)に紹介していただきまして、ご店主ありがとうございます!
ということで、「レコード評議会」は「B-SELSで買ったレコード」シリーズ:シーズン10となります。




相変わらずの豊富な品揃えに気分が上がる。
私「前回お伺いした時には並んでいなかった盤が沢山ありますね。日記に書かれていない盤も次々と出品されているんですね」
ご店主「そうなんです。これは日記に書こうかなと思っているうちに、売れてしまった盤もあります(笑)」
私「相変わらず、スゴイ品揃えですねぇ」
そんな話をしつつ、レコード棚を見て回ると、目に留まったのがこの盤。
ご店主の手によるポップにはこう書かれている。
USモノ 音良し‼︎
"Dr. Robert"の"OK, FAB!", "I'm Only Sleeping"のミックス違いなど
ツヤのある音の良い盤です
Yesterday And Today
US盤(Scranton Pressing)(1966年)モノラル
Capitol
ST 2553
SideA:T1 2553 G6 IAM
SideB:T2 2553 G8 3 IAM




SideA
1. Drive My Car
2. I'm Only Sleeping
3. Nowhere Man
4. Dr. Robert
5. Yesterday
6. Act Naturally
SideB
1. And Your Bird Can Sing
2. If I Needed Someone
3. We Can Work It Out
4. What Goes On?
5. Day Tripper
「イスタデイ・アンド・トゥデイ」のモノラル盤だ。
このアルバムのステレオ盤は、2024年10月に買っている(もちろんB-SELSで)。
「イスタデイ・アンド・トゥデイ」、既に持っているじゃないか、と言うなかれ。
ステレオ盤とモノラル盤、収録曲は同じではあるが、音も違うし、ミックス違いもあったりするので、あくまでも別もの。
しかも、このアルバムのモノラル盤でしか聴くことの出来ない、このアルバムならではのモノラル・ミックスが入っているのだ。
私「これ、試聴いいですか?」
ご店主「おぉ、今回はモノラル盤ですね」
私「よろしくお願いします」
A1. Drive My Car
前回ステレオ盤を試聴した時と同じく、一瞬「ラバー・ソウル」?と思ってしまう。
ちなみに、このアルバムに収録されているこの曲のモノラルは、ステレオ・ミックスをモノラル化した偽モノ。通常のUKモノラルよりもカウベルがよく聴こえる。
US盤は音がイマイチと言われることが多いが、全くそんなことは無い。"ツヤのある音の良い盤です"とポップにある通り、なかなかに良い音だ。
A2. I'm Only Sleeping
次は"Norwegian Wood"のはずが、この曲。「ラバー・ソウル」から「リボルバー」の世界にジャンプする。かなりの違和感があるが、当時のアメリカではこれがスタンダードという不思議…
通常のUKモノラルとは違う、このアルバムならではのモノラル・ミックスだ。
このアルバムに収録されているこの曲のステレオは、モノラル・ミックスをステレオ化した擬似ステなので、既に聴いたことのあるミックスなのだが、やはり聴き慣れない逆回転ギターに違和感がある。で、それが聴きどころ。
① "Running everywhere at such a speed. 'Till they find there's no need (there's no need)" のところに逆回転ギターが入っていない。
② "... Taking my time. Lying there and staring at the ceiling ..." の "Lying..." で逆回転ギターがブワーっと入ってくる。
③ "... I’m only sleeping" と歌われた後のエンディングで入ってくる逆回転ギターの最初2拍分の音が小さい。
①で「逆回転ギター、入って無いんかい!」と心の中でツッコミを入れ、②で「おおっ!」と仰反り、③で「…あぁ、入ってきた」とホッとする。
私「逆回転ギター、少なめですね、違いますね」
A3. Nowhere Man
次は "Love You To" かと思いきや、この曲。「リボルバー」から「ラバー・ソウル」の世界に逆行するのが何とも面白い。
A4. Dr. Robert
次は"Think For Yourself"では無く、この曲。またまた「リボルバー」の世界へジャンプする。
通常のUKモノラルとは違う、このアルバムならではのモノラル・ミックスだ。
① "Well, well, well, you're feeling fine"のところにマラカスが入っている(通常は入っていない)。
② 曲の終りのフェードアウト後にジョンのつぶやき声 "OK Fab"("OK Herb"と聴こえる)が入っている(←とても小さい音)
試聴していると、曲の終わりに差し掛かるところでご店主が立ち上がり、アンプに近づいた。そしてボリュームを上げた。曲がフェードアウトする中、ジョンのつぶやきが聴こえた。
OK Fab
ご店主がボリュームをもとに戻した。背中越しながら、ご店主のニヤリとする顔が見えた気がした。
私「確かに聴こえました!」
A5. Yesterday
2つ遡って「ヘルプ!の収録曲ではないか」と心の中でツッコミを入れる。
ポールの声が近くに聴こえる。臨場感がある良い音だ。
A6. Act Naturally
これも「ヘルプ!」の収録曲。アメリカでリリースされたシングル"Yesterday"のB面でもある。
アルバムのA面B面ともラストの曲はボーカルがジョンであることが多い(一部ポールやジョージもあるが、ジョンが圧倒的に多い)。そんな中、リンゴがラストを飾っている。この違和感がこのアルバムの面白いところ。
B面は最初と最後のみ試聴させていただいたのだが、こちらも"ツヤのある音の良い盤です"とポップにある通りの音。
ギラっとしたギターに、ビシッとしたベース。アメリカらしい元気な音で、これは確かに良い音だ。
私「以前に買ったステレオ盤も良かったですけど、このモノラル盤も良い音で鳴りますね。US盤はイマイチと言われたりすることもありますけど、これは本当良い音ですよ」
ご店主「サージェント・ペパーのモノラル盤などは面白い音だったりしますけど、このアルバムはステレオ盤もモノラル盤も良い音がしますね」
私「以前にUSキャピトル盤の中で最も音が良いのがこのアルバムっておっしゃってましたもんね。これは買いです」
ご店主「ありがとうございます!」
私「ステレオ盤の"Dr. Robert"は擬似ステでモノラル・ミックスなのに"OK Fab"が入っていないんですよね。ここで"OK Fab"が聴けて良かったです(笑)」
このアルバム最大の聴きどころである"OK Fab"。
確かに聴かせていただきました。
ご店主「これでステレオ盤もモノラル盤も揃った訳ですね(笑)」
ということで、B-SELSでのこのアルバムと出会ったことが"OK Fab"(オッケー、素晴らしい!)だな、と。
次回も「B-SELSで買ったレコード」シリーズ:シーズン10になります。
(追記)
B-SELSの2025年3月16日の日記で紹介されました。
過分なお言葉までいただきまして、ご店主ありがとうございます!
師匠に褒められた弟子の気持ちです(笑)!
(追記)
B-SELSの2025年5月20日の日記に紹介され、またご店主より過分な評価をいただきました。恐縮しております。ありがとうございます。これからも勉強に努める所存です。