今回の「レコード評議会」も「B-SELSで買ったレコード」シリーズ:シーズン10の続きです。
B-SELSの品揃え豊富なシングル&EPの棚からフランス盤EP「Chansons Du Film "4 Garçons Dans Le Vent"」と共に手に取ったのがこの盤。
Les Beatles
Kansas City(7" EP)
フランス盤(1965年)モノラル
Odeon
SOE 3776
SideA:CBS SOE3776 PEP 5828 D1 380
SideB:CBS SOE3776 PEP 5829 DN 380




SideA
1. Kansas City
2. Words Of Love
SideB
1. What You’re Doing
アルバム「ビートルズ・フォー・セール」に収録の4曲からなるフランス盤EP。
ご店主の手によるポップにはこう書かれている。
レア・タイトル!France Orig. 4曲入EP 美品!
Rare!France Orig. 1965
ジャケ裏にうっすらと書込跡残るもかなり良い状態です
アルバム「ビートルズ・フォー・セール」の憂いを帯びた表情とは違って、にこやかな表情をしている。
LES BEATLES というフランス語表記が良い感じだ。
確かにうっすらと書込跡がある。claudeと書いてあるようだ。買った人のサインなのだろうか?
それにしても、収録されている4曲って、どういう選曲なんだろう?
A面の2曲はデビュー前から演奏していたカバー曲。
B面の2曲はアルバムの中でもあまり目立たない曲。
何とも変わった選曲だ。
と思いつつ、試聴させていただく。
私「これも試聴させてください。B面をお願いします」
B1. What You’re Doing
ジョージによるリッケンバッカーの12弦ギターが印象的な一曲。ポールのボーカル、ジョンとジョージによるコーラスの押し出しが良く、くっきりと聴こえる。
ちなみに、2ndバースの"Please stop your lying, you've got me crying, girl"の"you"のところで、コーラスを付けるジョンが"I"と言いかけて"you"に言い換えているようで、"アウ"と聴こえる(←ジョンはよく歌詞間違えるよな、それともわざとか?)。
リンゴによるティンパニが印象的な一曲。実質的にポールが作った曲だが、メインボーカルはジョンというのが珍しい。この曲もボーカルの押し出しが良い。
ボーカルに焦点を当てた押し出しの良い音で、これはこれで悪く無い。
私「音も良いじゃないですか。これも買いですね」
ご店主「それは、ありがとうございます!」
私「それにしても変わった選曲ですねぇ」
ご店主「そうなんです、レア・タイトルですよね」
私「ホントに!ヒット曲っぽいのが一つも入っていないし」
うーん、それにしても変わった選曲だ。
A面は2曲ともカバー曲だし、B面は2曲とも目立たない曲だし、どの曲も後のベスト盤やコンピ盤に収録されていない。
さらに調べてみると、ポール曰く…
"What You’re Doing"は、アルバムの埋め草
"Every Little Thing"は、シングルにするには必要なものが欠けている、アルバムの埋め合わせ
…とのこと。
とか何とか言っても、腐っても鯛、痩せても枯れてもビートルズ。
目立たない曲であっても、埋め草・埋め合わせの曲であっても、この様に焦点を当てて聴くと、結構良いじゃないか、と思ってしまうのがビートルズ。
そう思うと、この変わった選曲のフランス盤EP、なかなか分かっているな、と。
最後に、ジャケット裏の下にこんなことが書いてあるので、気になって調べてみた。
ECRIVEZ-LEUR : BEATLES CLUB, Boite Postale 130 - Paris - 15e
(Joindre une enveloppe timbrée pour la réponse)
彼らに手紙を書こう
BEATLES CLUB 郵便私書箱 130 – パリ – 15区
(返信用の切手を貼った封筒を同封してください)
ちゃんと返信は来たのかな?
「B-SELSで買ったレコード」シリーズ:シーズン10、まだ続きます。
次回で最終回だけど…
(追記)
B-SELSの日記に紹介されました。
ご店主、ありがとうございます。
(追記)
B-SELSの日記に紹介され、またご店主より過分な評価をいただきました。恐縮しております。ありがとうございます。これからも勉強に努める所存です。