B-SELSに行ってきた。
いつもながら凄い品揃えである。

UKオリジナル盤はもちろんのこと、世界各国からレア盤がこの空間に集まっている。


私「いつ見ても凄い品揃えですね。世界一の品揃えなんじゃないですか」
ご店主「ありがとうございます。ネット通販でしたら他にもあるかも知れませんが、まあ実店舗でこんなことする人はいないでしょうからねぇ(笑)」
私「いやいや、ネット通販を含めてもここまでの品揃えのところは無いでしょう(笑)」
お話をお伺いすると、長年の取引を通じて、信頼できる世界各国のセラーと繋がっているのだと言う。
そうなると、レア盤を含めて世界各国のビートルズのレコードがB-SELSに集まることになる訳で、その結果がこの世界一の品揃えになっている、と。
もし「ビートルズ・レコード流通図」なるものを作るとすれば、世界各国から奈良に大量の矢印が引かれることになるだろう。
ということで、今回の「レコード評議会」は「B-SELSで買ったレコード」シリーズ:シーズン14となります。
The Beatles
Strawberry Fields Forever / Penny Lane
フィンランド盤(1967年)モノラル
Parlophone
R 5570
7XCE 18415-1 KT 2
7XCE 18416-2 KT




ストロベリーのフィンランド盤。
2026年1月14日の日記に掲載されていた盤である。
「STRAWBERRY FIELDS FOREVER / PENNY LANE」 ウルトラ・レア!フィンランド 鮮烈! 素晴らし過ぎる音!!!!!! - B-SELS(ビーセルズ)
フィンランド盤のこのタイトルはウルトラ・レアで入手困難。プレス数はUK盤の100分の1にも満たないと思う。UKマザー、UK初回マト1/2で、フィンランド極少プレス。これはスゴイ音がする!!!
そしてポップにはこの様に書かれている。
ウルトラ・レア! フィンランド!! UK.Mother 良盤
Ultra Rare!! Finland org. 1967
スンバラシイ音!! サイコーです!! CS付ウルトラ・レア!
私「このUKマザーのフィンランド盤、日記の盤ですよね。ストロベリーということで、気になっていたんですよ。聴かせてもらって良いですか?」
ご店主「どうぞどうぞ、聴いてみてください」
"Strawberry Fields Forever"から試聴させていただくと…
これは「鮮烈」、「鮮烈も鮮烈」な音だ。
私「これはホントに良い音ですよ。持っているUK盤と比べて、全然違います」
続いて"Penny Lane"…
これも「心を揺さぶられるような音」だ。
私「これも今まで聴いたことの無いほど素晴らしい音ですよ」
A面もB面も、いやこのシングルは両A面扱いなのだが、両面とも「スンバラシイ音」だ。
私「ストロベリーは、ジョンの声が近く感じますね。そしてチェロの響きが深い」
ご店主「ペニー・レインは、ピッコロ・トランペットの響きが素晴らしいですね」
私「この音の良さは、人口が少ないフィンランドということで、プレス枚数が少ないゆえなんでしょうね」
ご店主「おそらく数千枚程度とかなり少ないでしょう。その意味でフィンランド盤はUK盤の1Gクラスと言って良いでしょう」
私「1Gですか!! それは凄い訳だ」
補足:「1G」とは
「1G」の「1」とは1番目のマザーを意味し、「G」はEMIのスタンパー・コード「GRAMOPHONEコード」で1番目のスタンパーを意味する。
つまりは最初期も最初期の盤ということである。
私「それにしてもストロベリーは良い曲ですね。何とも言えない独特な感じで、昔からビートルズの中で一番好きな曲なんですよ」
ご店主「ジョンならではと言うか、ジョンにしか作れない曲でしょう」
私「ホントそう思います。アレンジも凄いです。この頃はまだ4トラックですよね」
ご店主「そうです。4トラックなのに音を重ねまくって、最初の音なんて埋もれてしまっている(笑)」
私「エンジニアは大変だったでしょう(笑)」
ご店主「実はペニー・レインもかなり変わった曲だと思います」
私「あ、分かります。マジカルの記事を書くのに聴き込んでいた際に、結構変わった曲だよな、と私も思いました」
ご店主「そうなんです。サラッと作られた感じで、自然に聴けてしまうんですけど、実は凝っているという。ポールならではの才能ですね」
私「天才というやつですね」
それにしても、このシングルは史上最高のシングルだと思う。
マーク・ルーイスンも著書「ザ・ビートルズ レコーディング・セッションズ(The Complete Beatles Recording Sessions)」(1988年) の中で、この様に書いている。
"Strawberry Fields Forever / Penny Lane" is arguably the greatest pop single to be issued by anyone at anytime.
"Strawberry Fields Forever / Penny Lane"は、あらゆる時代・あらゆるアーティストのシングルと比べても、史上最高のポップ・シングルと言ってよいだろう。
そんなシングルをUK盤の1Gクラスの音で聴けるとは、これはもう買うしか無い。
私「これは、いただきます」
ご店主「ありがとうございます」
私「ところで、フィンランド盤はピクチャー・スリーヴでは無くて、このカンパニー・スリーヴなんですね」
ご店主「PSOというフィンランドのレコード会社のカンパニー・スリーヴです。このカンパニー・スリーヴが残っていること自体もレアですよ」
補足:「PSO」とは
当時Parlophoneと提携していた、フィンランドのレコード会社。
正式名称は「Pohjoismainen Sähkö Oy」(英語にすると「Nordic Electricity Ltd.」、つまり日本語にすると「北欧電気株式会社」)。
そもそもプレス枚数も少ない盤にも関わらず、カンパニー・スリーヴ付ということで、「ウルトラ・レア!」な訳だ。
よくよく見ると、右上のイラストがオシャレである(北欧デザインというやつか?)。
男性から女性に"ÄÄNILEVY TULIAISIKSI"と書かれた円盤状のものを渡すイラストが描かれている。
フィンランド語で、 Äänilevyは「レコード / 録音ディスク」、tuliaisiksiは「お土産として / 手土産に」という意味。
つまり「お土産にレコードをどうぞ」というイラストな訳だ。
ということで、家に帰ってから改めて聴いてみると…
Strawberry Fields Forever
リンゴならではのフィルイン、独特のグルーヴ感が素晴らしい。
そして、ソードマンデルの煌びやかな音、トランペットの華やかな響き、チェロの深く豊かな低音。
何よりもボーカルが近く、生々しい。スタジオでマイクを前に歌うジョンが見える。
Penny Lane
ポールの弾む様なベースが、まるで主役の様に歌う。
透明感のあるフルート、豊かに拡がるコーラスも素晴らしい。
そして、デイビット・メイソン(ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団やフィルハーモニア管弦楽団に在籍)によるピッコロ・トランペットの気品のある輝かしい響き。
これは、ホントに良い音だ。さすが1Gクラスの音を誇るフィンランド盤。
今まで聴いた中で、最もマスターテープに近いと思わせる鮮明な音、鮮烈な音である。
このシングルでこれ以上の音を求めるのは無理だろう。それほどまでに、最高に素晴らしい音である。
時を60年前に巻き戻してレコードを聴いたかの様な感覚になる。そんな音がする。
一番好きな曲であるストロベリーのこの様な盤に出会えたのは、B-SELSの世界一の品揃えがあってこそ。
ご店主、ありがとうございます。
最後に、手元にあるストロベリーを紹介しておこう。
本盤を含めて、全部で16枚(赤字の10枚がB-SELSで購入した盤である)。
UK盤(マト1/2、マザー・スタンパー2MM/7GDP)
US盤(独自カット、UKデザインピクチャー)
オーストラリア盤(独自カット、UKデザインピクチャー)
イタリア盤(独自カット、UKデザインピクチャー)
イタリア盤(独自カット、独自ピクチャー)
スペイン盤(独自カット、独自ピクチャー)
フィンランド盤(UKマザー、マト1/2、カンパニー・スリーヴ)
デンマーク盤(UKマザー、マト2/2、独自ピクチャー)
デンマーク盤(UKマザー、マト2/2、UK輸入ピクチャー)
オランダ盤(独自カット、UK輸入ピクチャー)
ドイツ盤(独自カット、独自ピクチャー)
日本盤(独自カット、独自ピクチャー)
日本盤(1977年再発、ステレオ、独自カット、独自ピクチャー)
フランス盤(EP、独自カット、独自ピクチャー)
ユーゴスラビア盤(EP、独自カット、独自ピクチャー)
メキシコ盤(EP、1979年再発、ステレオ、独自カット、UKピクチャーをアレンジ)
全て記事に採り上げている。
オーストラリア盤(モノラル)、イタリア盤(モノラル)、US盤(モノラル)、UK盤(モノラル)、デンマーク盤(モノラル)、オランダ盤(モノラル)、ドイツ盤(モノラル)、日本盤(再発/ステレオ)
スペイン盤(モノラル)、フランス盤(モノラル)、日本盤(モノラル)
ユーゴスラビア盤(モノラル)
メキシコ盤(ステレオ)
イタリア盤(モノラル)
先に述べた通り、今回のフィンランド盤が最高に素晴らしい音である。
だが、その他の盤もどれ一つとして同じ音は無く、それぞれに魅力がある。
どれも手放すことは出来ない…
ということで、次回も「B-SELSで買ったレコード」シリーズ:シーズン14です。
(追記)
この記事について、B-SELSで紹介いただきました。
こちらこそ、素晴らしい盤との出会いに感謝です。
ご店主、ありがとうございます。


