前回、"Decca / Phase 4 Stereo"のカマラータを採り上げた。
まだ持っているので、この際だから紹介しておこう。
ということで、今回の「レコード評議会」はこちら。
The Exotic Rimsky-Korsakov
Camarata
The Kingsway Symphony Orchestra
UK盤(1970年)
Decca / Phase 4 Stereo Concert Series
PFS 4177
Side1:ZAL-8700-T2-1L BU JT 1
Side2:ZAL-8701-T2-1L U JT 1
Side1
1. Flight Of The Bumble Bee (from "Tzar Sultan")
2. Hymn To The Sun (from "Le Coq D'or")
3. Wedding Cortege (from "Le Coq D'or")
4. Gypsy Song & Fandango (froom "Capriccio Espagnol")
Side2
1. Song Of India (Chanson froom "Sadko")
2. Dance Of The Tumblers (from "The Snow Maiden")
3. Hopak (from "May Night")
4. The Rose Enslaves The Nightingale
(from "Oriental Romance")
5. Procession Of The Nobles (from "Mlada")
エキゾチック・リムスキー=コルサコフ
カマラータ指揮
キングズウェイ交響楽団
Side1
1.歌劇「サルタン皇帝」 ー くまん蜂の飛行
2.歌劇「金鶏」 ー 太陽への讃歌
3.歌劇「金鶏」 ー 婚礼の行列
4.スペイン奇想曲
ー シェーナとジプシーの歌
ー アストゥリア地方のファンダンゴ
Side2
1.歌劇「サドコ」 ー インドの歌
2.歌劇「雪娘」 ー 軽業師の踊り
3.歌劇「5月の夜」 ー ホパーク
4.歌曲「東方のロマンス」
ー バラのとりこになったナイチンゲール
5.オペラ・バレエ「ムラダ」 ー 貴族たちの行列
カマラータが指揮者を務める、リムスキー=コルサコフの作品集。
このレコードも前回採り上げたチャイコフスキーと同様、エンターテイメント性の高い、楽しい作品だ。
が、「シェヘラザード」が入っていない。
リムスキー=コルサコフと言えば、真っ先に浮かぶのは「シェヘラザード」だが、何故か入っていない。
このアルバムは、リムスキー=コルサコフの良さを知ってもらおう、ということで作られたものなのだろうが、「シェヘラザード」は図抜けて有名であるため、わざわざ入れることは無いだろう、と判断されたのだろうか?
と、思っていたら、ネットでこんなレコードを見つけた。
1970年発売のDisneyland Record(ディズニー・レコード)による「シェヘラザード」。カマラータがプロデューサーを務めている。
アルバム「エキゾチック・リムスキー=コルサコフ」も1970年発売。
DeccaとDisneylandとでかち合わないようにしたということか、なるほど。
音の方は"Decca / Phase 4 Stereo"ならではの分離の良い音。しかも初期のプレスなので、正に鮮烈で素晴らしい響きがする。
Side1:マザー1、スタンパー21(=BU)
Side2:マザー1、スタンパー2(=U)
「シェヘラザード」以外のリムスキー=コルサコフの美味しいところを気軽に楽しめるし、音も良いし、ジャケットも秀逸だし、結構お気に入りのレコードである。
でもやっぱり「シェヘラザード」は入っていて欲しかったな、と…
(おまけ)
なお、日本においては1988年にキング・レコードから「〈おしゃれクラシック〉リムスキー=コルサコフ~遥かなる異国への憧れ」というタイトルでCD発売されている。