またしても「レコード評議会」ならぬ「ビートルズ評議会」となっているが、「B-SELSで買ったレコード」シリーズの続きです。
前回の記事でこんなことを書いた。
「アビイ・ロード」 ノルウェー盤(B面2U)の購入を決めた後、シングル&EP盤のコーナーを見てみると…
「さすがはB-SELS、あるではないか」ということで2枚をピックアップ。
まずはストロベリーのユーゴスラビア盤を試聴させていただいた。
(中略)
ということで、ストロベリーのユーゴスラビア盤は買うことに決定。
さて残る1枚は次回の「ビートルズ評議会」もとい「レコード評議会」で…
では、残る1枚は?
Strawberry Fields Forever / Penny Lane
デンマーク盤(1967年)モノラル
Parlophone
R 5570
7XCE 18415-2 KT
7XCE 18416-2 KT
ストロベリーのデンマーク盤です。
またしてもストロベリーか!
はい、13枚目のストロベリーです。
UK盤(マト1/2、マザー・スタンパー2MM/7GDP)
US盤(独自カット、UKデザインピクチャー)
オーストラリア盤(独自カット、UKデザインピクチャー)
イタリア盤(独自カット、UKデザインピクチャー)
スペイン盤(独自カット、独自ピクチャー)
デンマーク盤(UKマザー、マト2/2、独自ピクチャー)←本件
デンマーク盤(UKマザー、マト2/2、UKデザインピクチャー)
オランダ盤(独自カット、UKデザインピクチャー)
ドイツ盤(独自カット、独自ピクチャー)
日本盤(独自カット、独自ピクチャー)
日本盤(1977年再発盤、ステレオ、独自カット、独自ピクチャー)
フランス盤(EP盤、独自カット、独自ピクチャー)
ユーゴスラビア盤(EP盤、独自カット、独自ピクチャー)
赤字の盤がB-SELSで購入したストロベリーです。
しかもデンマーク盤は2枚目ではないか!
はい、マトはUKマザー2/2と同じ盤です。
ですが、ピクチャースリーヴが違っています。
写真の4人は「リボルバー」の頃のものであり、"ちょっと違う感" が漂います。
しかしながら、リヴァプール市内のストロベリー・フィールドとペニー・レインの場所が記されているデザインはなかなかの優れものです。
マップで調べてみましたが、位置は合っています。
それに家に帰ってから分かったのですが、ストロベリー側のセンターレーベルも微妙に違っています。
既に保有の盤:Skandinavisk Grammophon Aktieselskab
今回の盤:Electric & Musical Industries (Dansk-Engelsk) A/S
なお、こちら側は同じです。
…ということで、ユーゴスラビア盤、デンマーク盤と、ストロベリーが2枚…
私「ピクチャースリーヴが通常のUKデザインのデンマーク盤は既に1枚持っているんですけど、このデザインは面白いですよね」
ご店主「デンマーク盤は2枚出品しておいたのですが、これは綺麗な方ですね」
私「せっかくですから、こちらにしました」
ご店主「是非、聴いてみてください」
Strawberry Fields Forever
見た目の綺麗さそのままにチリノイズも皆無で、素晴らしく綺麗な音だ。
メロトロンによるフルート、トランペット、チェロと、それぞれの楽器が明瞭に聴こえる。
リンゴのドラムの躍動感、独特のノリがよく伝わってくる。
マイクを前に歌うジョンの顔が見える。
なお、UK盤はマト1だが、Discogsを見る限り、デンマーク盤はUKマザーのマト2のみらしい。
マト2は輸出用に作られたものなのだろうか?
Penny Lane
ポールのベースがくっきりと明瞭に聴こえる。
ピッコロトランペットのソロも響きがとても綺麗だ。
一番印象的だったのはドラム。小さな音も含めて全ての音が聴こえ、細かいニュアンスまでよく伝わってくる。
両面とも溝が素晴らしく綺麗なのだろう、音に全く濁りが無い。
素晴らしく綺麗な音としか言いようがない。
これ以上は望めないだろう、と言うほどの音だ。
この日、B-SELSには二人連れの方がおられたが、その方も「本当に良い音でしたねぇ」と感嘆。
私「これはスゴイです。本当に綺麗で良い音ですね」
ご店主「見た目からしても綺麗な盤だと思います。ご覧ください」
私「溝がとても綺麗なんでしょうね。持っているストロベリーの中で一番良い音だと思います」
ご店主「それはそれは」
私「これも買います」
ご店主「ありがとうございます。実は "レコード評議会さん" が今日来るのに備えて、昨晩にストロベリーを用意したんですよ(笑)」
私「なんと!昨夜私が顔を出させてもらった後にご用意いただいたんですか!」
ストロベリー好きの私のために、夜遅くにストックから引っ張り出してくれたとは、ありがたいことだ。
さすがB-SELS、ツボがお分かりだなぁ、と。
ん? もしかすると、まんまとご店主の術中に嵌ってしまったということなのか(笑)?
何にせよ、貴重な盤に出会えて嬉しい限り。
ご店主、ありがとうございます。
今回のB-SELS参りも大変楽しい時間だった。
家に帰って他の盤とも聴き比べてみたが、やっぱり一番良い音だった。
本当に「すばらしい音!サイコーです‼︎」
こうして益々「沼」にハマっていく…
ということで「B-SELSで買ったレコード」シリーズ:シーズン7(7回目の訪問)はこれにて終了。
シーズン8はいつになるか…
〈おまけの考察〉
ピクチャースリーヴが2種類ある。
左:UKデザインのピクチャースリーヴ、英国から輸入したもの
右:デンマーク独自デザインのピクチャースリーヴ
ストロベリー側のセンターレーベルが微妙に違っている。
左:Skandinavisk Grammophon Aktieselskab
スカンジナヴィア・グラモフォン
右:Electric & Musical Industries (Dansk-Engelsk) A/S
デンマークEMI
調べてみたところ、1967年7月にスカンジナヴィア・グラモフォンからデンマークEMIに社名変更されているとのこと。
以上のことから、デンマーク盤はこんな感じで販売されていたのではないだろうか。
1967年2月
2月13日、米国リリース。
2月17日、英国でリリース。
デンマークでも同時期にリリース。英国から取り寄せたUKマザー2/2を使ってプレスした盤を、英国から輸入したUKデザインのピクチャースリーヴに入れて販売。
1967年3月から6月
UKデザインのピクチャースリーヴが在庫切れとなったため、独自デザインのピクチャースリーヴを新たに制作して販売。
1967年7月以降
7月1日にスカンジナヴィア・グラモフォンがデンマークEMIに社名変更。
合わせて、センターレーベルの記載をスカンジナヴィア・グラモフォンからデンマークEMIに切り替えして販売。
但し、在庫が残っているうちはスカンジナヴィア・グラモフォンも使用していたため、両方が混在する状態となる。
以上のことが正しければ、既に保有の盤は1967年2月から6月に販売されていたもの、今回の盤は7月以降に販売されていたもの、ということになる。
当時のデンマークの人口は500万人(英国の1/10、日本の1/20)と少ないが、2月にリリースしてから半年経っても、まだまだ売れ続けていたということか…
って、そんな考古学の様なことをして、だから何?と言われそうだが、ビートルズのレコードに限っては面白いんですよ、こういうのが…(←ビョーキだなぁ)
(追記)
B-SELSの日記で紹介されました。
ご店主、ありがとうございます。
B-SELS ビーセルズ | 日記 | 『JOHN LENNON / PLASTIC ONO BAND』(ジョンの魂) UK初盤 極美盤2O 音の方も素晴らしい。自信を持ってお勧めします。
(追記)
シーズン7(7回目の訪問時)の様子が、B-SELSの日記で紹介されました。
ホント楽しい時間でした。
ご店主、ありがとうございます。
B-SELS ビーセルズ | 日記 | 「HAPPINESS IS A WARM GUN」 超ウルトラ・レア! フィンランド PSOスリーヴ付き美品 ジュークボックス・ラベル付き超完品!!!!