「ビートルズ フランス盤EP特集」の第4回。
ということで、今回の「レコード評議会」はこれ。
Michelle（7" EP）
フランス盤（1966年）モノラル
Odeon
Pathé Marconi (Les Industries Musicales Et Electriques Pathé Marconi)
MEO 102
Ⅰ 7EPM 1032 21B M3 245599
7EPM 1033 21B M3 245600
Face1
1. Michelle
2. Run For Your Life
Face2
1. Drive My Car
2. Girl
この盤のピクチャースリーヴも、フリップバックカバー、フィルム・コーティング。
それは良いとして、このEPはデザインが秀逸だ。
アルバム「ラバー・ソウル」のジャケットデザインをベースに、中央下に「MICHELLE」の文字が独特の字体で書かれている。
安直と言うなかれ。「ラバー・ソウル」のダイジェスト盤、サンプラー・ミニアルバムということを上手く表しているし、並べてみるととても良い感じだ。
このEPはアルバム「ラバー・ソウル」がリリースされた1965年12月の翌年1月にリリースされている。LPは高くて買えない、LPを買うほどではないが気になる、といった人達向けにリリースされたのだろう。
選曲は、4曲ともアルバム「ラバー・ソウル」の収録曲で、なかなか良いところを突いてきている。
"Michelle"は歌詞の一部がフランス語で、シャンソンっぽい雰囲気のある曲。"Girl"も気怠い感じで、シャンソンっぽい雰囲気なので、この2曲はフランス向けだ。
そして、"Drive My Car"はアルバムA面最初の曲、"Run For Your Life"はB面最後の曲。
正に、フランス向け「ラバー・ソウル」ダイジェスト盤、サンプラー・ミニアルバムだ。
音の方は、他のEPと同様、モノラル。
そして、これもまた素晴らしく良い音がする。
一つ前に記載したEP（その3のEP）も良い音だったが、このEPも音の鮮度が高く、かつ解像度も高い。
バラード系の2曲、"Michelle"と"Girl"は、ボーカルの息遣いが感じられる。
ロック系の2曲、"Drive My Car"と"Run For Your Life"は、音の立ち上がりが良く、スピード感がある。
フランス独自カッティングがこんなにも良いとは思ってもみなかった。
良いじゃないか、フランス盤。
ちなみに、この曲には邦題が付いているが、時代を感じさせる邦題だ。
"Run For Your Life"「浮気娘」
なお、この曲を作ったジョンいわく「ビートルズ時代で最も嫌いな曲」なのだそう。
以上「ビートルズ フランス盤EP特集 その4」でした。
続く
（おまけ）
フランス盤EPでリリースされた「ラバー・ソウル」の曲は以下の通り（太字の曲）。
A1. Drive My Car
A2. Norwegian Wood (This Bird Has Flown)
A3. You Won't See Me
A4. Nowhere Man
A5. Think For Yourself
A6. The Word
A7. Michelle
B1. What Goes On?
B2. Girl
B3. I'm Looking Through You
B4. In My Life
B5. Wait
B6. If I Needed Someone
B7. Run For Your Life
アルバム全14曲中、8曲がEPでリリースされている。
A面に偏っている。まぁ、確かにA面には良い曲が並んでいるしな…。
だが、残念ながら、"In My Life"が選ばれていない。
そして、ジョージの曲は選ばれていない。リンゴのボーカル曲も…
