レコード評議会

お気に入りのレコードについてのあれこれ

I Feel Fine / The Beatles【フランス盤(モノラル)】

ビートルズ  フランス盤EP特集」の第5回

 

ということで、今回の「レコード評議会」はこれ。

 

 

Les Beatles

I Feel Fine(7" EP)

フランス盤(1965年)モノラル

Odeon

SOE 3760

7ARE 2113 21  M3 238329

Ⅱ  7ARE 2114 21  M3 238330


f:id:Custerdome:20230717222602j:image

f:id:Custerdome:20230717222555j:image

f:id:Custerdome:20230717222621j:image

f:id:Custerdome:20230717222628j:image

SideA

  1. I Feel Fine

  2. Any Time At All

SideB

  1. She's A Woman

  2. I'll Be Back

 

 

この盤のピクチャースリーヴも、フリップバックカバーフィルム・コーティング


f:id:Custerdome:20230722082225j:image
f:id:Custerdome:20230722082217j:image

 

と、ここで気が付かれた方もいると思うが、The Beatlesではなく、Les Beatlesとフランス語の定冠詞 Les が付いている。

 

また、BeatlesB の上にツノが付いている。カブトムシのツノを表しているのだろう。(カタツムリの目みたいではあるが…)

 

そして、メンバー4人のところに、それぞれの頭文字がカブトムシのシルエットの中に書かれている。(カブトムシなのだろうが、変な虫にしか見えない…)

 

 

選曲は、"I Feel Fine"と"She's A Woman"がシングルのA面/B面。

"Any Time At AlI"と"I'll Be Back"はアルバム「ハード・デイズ・ナイト(旧邦題:ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!」B面の収録曲。

 

"I Feel Fine"と"She's A Woman"は、「ビートルズ・フォー・セール」のセッションで録音された曲なのだが、カップリングは同アルバム収録曲ではなく、一つ前の「ハード・デイズ・ナイト」の収録曲。よくあるパターンだ。

 

なお「ハード・デイズ・ナイトA Hard Day's Night」は、フランスでは「Chansons Du Film "4 Garçons Dans Le Vent"」というタイトルでリリースされている(曲はUK盤と変わらない)。

英語にそのまま置き換えると「Songs Of Film "4 Boys In The Wind"」。直訳すると「風の中の4人」となるが、dans le vent は à la mode といった意味でも使われるようで、「サウンドトラック盤 "流行の4人"」といった感じなのだろう。時代を感じさせるタイトルではある。

 

また「ビートルズ・フォー・セールBeatles For Sale」は、フランスでは「Les Beatles 1965」というタイトルでリリースされている(曲はUK盤と変わらない)。

英国では1964年12月にリリースされ、クリスマス商戦向けもあって「For Sale」としている訳だが、フランスでは年明けの1965年1月にリリースされている。クリスマスの時期でも無いのに「For Sale」はそぐわないとして1965」にしたのだろう。

 

 

音の方は、他のEPと同様、モノラル

音質はその3と4のEPと同様、鮮度が高く、解像度も高い。そして響きが自然で、素晴らしく良い音がする。

 

どの曲も音の立ち上がりが良いので、スピード感がある。

おっ、と思ったのは、"I Feel Fine"の冒頭。ギターのフィードバック音がウニョ〜と鳴るところなど、空気が震えるようだ。

 

この頃のフランス独自カッティングは、本当良い音がする。

優秀なエンジニアがいたのだろうか?

 

大いに見直しました、フランス盤。

 

フランス盤の「アビイ・ロード」では"Come Together"の冒頭のシュッ(Shoot me)が無いという、いい加減なカッティングで有名(?)なのだが、エンジニアが変わってしまったのだろうか…

 

 

以上「ビートルズ  フランス盤EP特集  その5」でした。

 

続く