レコード評議会

お気に入りのレコードについてのあれこれ

Brasil / Lee Ritenour, Dave Grusin【日本盤】

今回の「レコード評議会」は前回からの続き…

 

リー・リトナーデイヴ・グルーシンによる、イヴァン・リンスをフィーチャーしたライヴを観に行ってきた、ということで、前回採り上げたのがこれ☟

 

 

で、今回採り上げるのはライヴに先立ってリリースされたこのアルバムだ。

 

 

Lee Ritenour, Dave Grusin

Brasil

日本盤(2024年)

Pony Canyon

PCJY-00010

SideA:PCJY-00010 A  K

SideB:PCJY-00010 B  K 


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SideA

 1. Cravo E Canela (Cloves & Cinnamon)

 2. For The Palms

 3. Catavento

 4. Vitoriosa (Victorious)

 5. Canto Invierno (Winter Song)

SideB

 1. Meu Samba Torto (My Crooked Samba)

 2. Stone Flower

 3. Boca De Siri (Keep It Quiet)

 4. Lil' Rock Way

 

 

オビにはこう書いてある。

 

40年の時を経て、リトナー&グルーシンが名作『ハーレクイン』の続作を完成!

イヴァン・リンスセルソ・フォンセカ、シコ・ピニェイロ、タチアナ・パーハ、グレゴア・マレ参加。

 

ブラジル/リー・リトナーデイヴ・グルーシン

 

 

各曲を簡単に紹介すると、以下の通り。

 

A1. Cravo E Canela (Cloves & Cinnamon)

作曲:ミルトン・ナシメントホナウド・バストス

フィーチャー:タニア・パーハ(ボーカル)、グレゴア・マレ(ハーモニカ)

ミルトン・ナシメントの名曲のカバー。原曲に比べて洗練された印象。ボーカル入りだがMPBと言うよりはブラジリアン・フュージョン

ライヴでも演奏されていた。

 

A2. For The Palms

作曲:リー・リトナー

フィーチャー:グレゴア・マレ(ハーモニカ)

ブラジリアン・フレーバーのミドルテンポ・ナンバー。80年代後半〜90年代のパット・メセニー・グループを彷彿とさせる。

ライヴでも演奏されていた。

 

A3. Catavento

作曲:ミルトン・ナシメント

インストによるミルトン・ナシメントのカバー。パーカッションが活躍する陽気で明るい曲。

 

A4. Vitoriosa (Victorious)

作曲:イヴァン・リンス

フィーチャー:イヴァン・リンス(ボーカル)、タニア・パーハ (ボーカル)

原曲はイヴァン・リンスの1986年セルフタイトル・アルバムの収録曲。イヴァンの中でも名曲度が高い曲,と言うか名曲。ここではイヴァン・リンスとタニア・パーハのデュエットで歌われるが、このバージョンも素晴らしい。

ライヴでも演奏されていた。

 

A5. Canto Invierno (Winter Song)

作曲:デイヴ・グルーシン

デイヴ・グルーシンリー・リトナーによる過去のコラボレーション曲の再演。哀愁漂う曲。

 

B1. Meu Samba Torto (My Crooked Samba)

作曲:セルソ・フォンセカ

フィーチャー: セルソ・フォンセカ(ギター、ボーカル)、タニア・パーハ (ボーカル)

タニア・パーハのコーラスをバックにセルソ・フォンセカが自身の曲をセルフカバーしたボサノバ・ナンバー。

 

B2. Stone Flower

作曲:アントニオ・カルロス・ジョビン

フィーチャー:シコ・ピニェイロ(ギター)

原曲はアントニオ・カルロス・ジョビンの1970年アルバム「ストーン・フラワー」のタイトル・ナンバー。原曲に比べてフュージョン色が強くなり、各楽器のソロ回しもある。

ライヴでも演奏されていた。

 

B3. Boca De Siri (Keep It Quiet)

作曲:シコ・ピニェイロ

フィーチャー:シコ・ピニェイロ(ギター、ボーカル)

シコ・ピニェイロが自身の曲をセルフカバーしたボサノバ・ナンバー。後半はインストで、ブラジリアン・フュージョン

 

B4. Lil' Rock Way

作曲:リー・リトナー

フィーチャー:グレゴア・マレ(ハーモニカ)

女性ボーカルのスキャットが入った、フュージョンと言うよりはクロスオーバー。ブラジルの盲目のピアニスト、マンフレッド・フェスト(Manfredo Fest)を彷彿とさせる。

 

 

アルバム・タイトル「ブラジル」の通り、イヴァン・リンスを始めとしてブラジルの様々なミュージシャンが参加しており、ブラジリアン・フレーバーに溢れている。

 

バラエティに富んでいるが、「ブラジリアン・フュージョン(クロスオーバー)+ボーカル」ということで、アルバム全体として統一感もある。

 

歴史的アルバムといった訳ではないが、良質な音楽を聴くことが出来る素晴らしいアルバムだ。

 

そして1曲だけとは言え、素晴らしいメンバーに囲まれて歌うイヴァン・リンスが聴ける。

 

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実はこのアナログ盤、ライヴ会場ミューザ川崎で買ったものだ。

レコード店で見ることも無いため、アナログ盤を手に入れるのは諦めていたのだが、出張販売していたのだ。CD販売は予想していたが、アナログ盤まで販売するとは思わなかった。喜び勇んで買った。

 

 

ということで、ライヴの想い出とともにこのアルバム、愛聴盤となっている。